(指揮者より)
横響合唱団は創立30年を越す合唱団です。昭和45年
(1970年)、この年はべ一トーヴェン生誕200年の年でした。
横響ではこれを記念して、この年度のプログラムをべ一トーヴェン
チクルスとし、第258回の定期公演で「荘厳ミサ」を演奏しました。
合唱団は「横響と荘厳ミサを歌う会」で、一般公募によって集まっ
た臨時編成の合噌団でしたが、演奏会が終わった後、「合唱団を
解散するのは惜しい、オーケストラ付属の合唱団を作ろう」
という話が持ちあがり、とうとう翌年の昭和46年に
「荘厳ミサを歌う会」が母体となった「横響合唱団」が
誕生したのです。
誕生以来の35年間、横響合唱団がとりくんだ合唱曲は、
古今の名曲の全てを網羅していると言っても決して過言では
ありません。
バッハの「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」
ヘンデルのオラトリオ「メサイア」
ハイドンのオラトリオ「天地創造」「四季」、
モーツァルトの「レクイエム」、
べ一トーヴェンの「荘厳ミサ」、ブラームスの「ドイツレクイェム」、
ヴェルディの「レクイエム」等々、数えあげればきりがありません。
恐らくレパートリーは宗教曲だけでも30曲以上になるでしょう。
ところで、これ程の大曲・難曲にとりくむ合喝団でありながら、
この合唱団には入団オーディションがありません。年齢を間わず、
合唱経験の有無を間わず、とにかく「音楽大好き」であれば誰でも
自由に入団出来るのです。入団前は楽譜など見たこともない、発声
のことなど考えたこともないという合唱の初心者から、中には
音大の声楽科出身で合唱経験の豊かな人まで、とにかくいろいろな
人たちが常時100人以上集まって、お互いに助け合い、
努力して合唱音楽を創造している、それが横響合唱団です。
横響合唱団は「やがて世界遺産に登録される合唱団です」とは、
ちょっと言い過ぎでしょうか。どうぞ皆様、横浜交響楽団と
ともに横響合唱団を末永くご支援下さい。
(指揮者紹介)